自己肯定感とは、自分自身を肯定すること、自分を肯定する感覚のことです。そして私たちの日々の生活において重要な役割を果たしています。現代、多くの人が自己肯定感を高めようとしています。
しかし、私たちは、日常生活の中で常に自己肯定感を感じています。私たちの脳内にはデフォルト・モードという神経回路があります。車のエンジンはかかっているけど走っていない時のアイドリングの状態ととらえてください。このデフォルト・モードの主な役割には、危機への備えや情報の整理などの機能を果たします。
そして、私たちの脳は、このようなプロセスで情報を処理しています。五感を通して情報を収集します。その情報を取捨選択します。そして感情を言葉や行動として表します。デフォルト・モードが重要になるのは、二つ目の取捨選択です。この取捨選択は、多くの場合、私たちの現状を肯定するものだけを選択して、私たちに認識をさせます。つまり、デフォルト・モードは、”現在の状況を肯定する情報を知覚"することです。
なので、私たちが日常で認識している情報は、自己肯定をするための情報なので、自己肯定感は常に感じています。では、どうして自己肯定感が感じられないと思うときがあるのかというと。たとえば、ソーシャルメディアの表示される情報は、私たちの過去の好みや興味に基づいて情報を厳選して表示をします。そうやってソーシャルメディアを見ているうちに、不快感を感じてしまうことがあります。
それは、自分より良い生活を送っている人や、自分が望むものを持っている人や、自分よりできている人を見て、自分自身の価値に疑問を抱いて、自己肯定感を感じられなくなっているかもしれません。しかし、この不快感は、実は、変化を求める私たちの願望や本音の表れです。「私もそうなりたい、そうしたい」といった願望や本音の表れで、現状を外れたいという感情が動き出しているときです。それは現状から抜け出して、新しい可能性を模索する準備ができていることを意味します。
つまり、私たちが不快感を感じる時というのは現状を大きく変えられるときです。なので、不快感を感じたときには、もっと自分の本音や願望に耳を傾けてあげてほしいんです。私は何を見てそう思っているのか、どういった言動を見て感じてしまうのか、客観的に見てあげてほしいんです。そうやって、本音を聞いていくと「自分もそれをしてみたい」と思えてくるはずなんです。
「じゃ、それをどうやって叶えられるの」と思うかもしれないんですけど、すぐに行動を起こさないといけない必要性に駆られなくてもかまいません。まずは、自分の好きなことや楽しいことを日常生活に、少しでかまわないので、組み込むことから始めていきます。たとえばファッション雑誌を見るのが好きなら、それを見る時間を作っていきます。お風呂に入りながら音楽を聴くのが好きならその時間を作っていきます。
そうすると、どんなことに目を引くのか、意識が向くのか、どんどん気づいていくはずです。雑誌のレイアウトが気になるとか、文章を読んでイメージをふくらませるのが好きとか、どのブランドが広告を出しているとか、その広告の出し方とか、いろんなことに気づき出すはずです。好きなことをしていると、その感覚は脳に情報を与えます。それは私たちの脳にポジティブな栄養を与えて、効率を高めて、自分の能力をより肯定的に評価することになります。その状態を作るとエフィカシー（自己能力の自己評価）が高い状態になります。
好きなことを毎日するトレーニングは、知覚を刺激していきます。そうすると、やっていたこと、やってみたかったことを思い出すきっかけになります。また忘れていた情熱や欲望を再発見することがあるかもしれません。不快感を感じた時、自分の本当に好きなことを受け入れて、それを日常生活に組み込むことで、自分自身に変化をもたらします。私たちは、このプロセスを通じて、本当の自分と再度つながって、自己成長できるきっかけになります。自己肯定感は私たちの人生に不可欠な部分です。
知覚は、外部から刺激を受けたり、体内である変化が起きた時に、感覚器官の働きにより脳に情報が行くことです。つまり、それを認識するという意味です。好きなことをして、体内で起きる変化を感じてほしいと思います。自己肯定感の正体を理解すれば、さらに生きやすなります。自分自身の本質を再発見する鍵を握っているのは私たち自身です。今日もいい日です。
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