こんにちは。
心を育てるコーチングの黒川彩音です。
何が私たちの決断を左右して、私たちの人生を形作っているのか疑問に思ったことはあるでしょうか？成功を収めているにも関わらず不幸を感じていたり、一方で、乏しい人が喜びに満ちているのはなぜでしょうか。それは、見えない力、つまり私たちの内面にあるものによるものです。私たちの人生を形作る要素は、生活状況だけではなくて、日常の意識を超えた、もっと深いところが働いていて、私たちの思考や行動すべてに影響を与えています。
では、その力とは何でしょうか？それは私たちが自分自身に語る物語です。私たちのストーリーは、私たちの人生を形作る最も最強な力のひとつです。それはあらゆる思考や感情、決断のすべてを導く強力な要素です。
私たちは自分の物語を自ら書くこともありますが、多くは家族や友人や社会、環境など他者によって書かれたものです。
しかし、他者によって書かれた物語に無意識のうちに生きるのではなくて、自分の物語を自分で書き換えることができたら、人生はどれほど変わるでしょうか。自分の物語を書き直すことで、人生をより良い方向へと導くことができます。
『限定的なストーリーが私たちの人生に与える影響』
「ストーリー」とは、私たちが自分の人生と自分自身について持っている信念です。それは単なる一つの信念ではなくて、私たち個人のコアとなる信念の全体を形作っています。ストーリーには、私たちができることだけでなくて、できないと信じ込んでいることも含まれています。
多くの人が自分に課す制限は、痛みの経験から生じます。この現象を示す例は、心理学者のマーティン・セリグマンの「学習性無力感」の実験に見ることができます。これは、たとえ可能であっても、自分には人生を変える力がないという信念を持つようになるというものです。
セリグマンの実験によると、避けることができない大音量の不快な騒音に繰り返しさらされた被験者は、最終的にはその騒音を避ける試みをやめてしまいます。たとえ後に状況が変わって、騒音を避けることが可能になったとしても、被験者は試みることを放棄してしまいます。これは、自分には騒音から逃れる力がないという制限的な信念を受け入れてしまった結果です。言い換えると、自分に語り続けた物語が、実際に自らの諦めにつながりました。
誰もが、自分の人生を変えることができない、自分が十分でないという限定的なストーリーを持っています。事実、限定的なストーリーを持つことで、機会が見えなくなることがあります。これらの機会を見つけるためには、まず自分の物語から限定的な信念を取り除く必要があります。セリグマンの学習性無力感に関する「3つのP」は、これらの限定的な信念を特定して新しい出発点を見つけることができます。
１Pは永続的です。
私たちは問題が永続的だと考えてしまいます。実際には永続的な問題などありません。私たちの考えが、永続的なだけです。問題は解決できて、そして新しいことが始まります。それは人生の一部です。
２Pは蔓延です。
私たちの問題が生活のあらゆる領域まで蔓延していると考えています。実際は普遍的なものです。
３Pは個人的です。
私たちは問題が個人的なものだと考えています。私は十分ではない、私は美しくない、私は賢くない。そうすると自己実現を諦めてしまいます。なのでこの３つのPを壊さなければなりません。
人間は痛みを避ける本能を持ちます。そのため、私たちは他人に責任を負わせることで痛みから逃れようとしますが、これは真の成長にはつながらずに、ただ痛みを遅らせるだけです。現実には、制限されたストーリーにしがみつくことになります。
『限定された物語の中で自分の運命を再定義して、限界という物語と別れて、あなたの無限の可能性があるという真実と付き合いましょう』
「限界」とは、自己制限や否定的な信念を意味します。それを「無限の可能性がある」という肯定的な"真実"を受け入れていきます。
どうすれば自分を制限する考え方を変えて、自己変革を達成できるのでしょうか？
人生では、時に苦痛を伴う経験もありますが、それらを乗り越えることで、力強い意味や目的を見出して、人生は豊かに変わります。実際に私たちは多くの経験を乗り越えてきました。
私たちの無限の可能性があるという真実を受け入れて、私たちは限界からの物語から解放されて、無限の可能性を秘めた自己と深く結びつきます。つまり、人生の出来事は自分に対してではなくて、自分のために起こると理解することで、自分の人生の物語は新たな展開を迎えます。
『ストーリーを明確に理解する』
自分の物語を通じて人生を変える力が自分にはあると認識したら、最初のステップは、あなたの人生を動かしている現在の物語を明確にすることです。物語を変えれば、人生は劇的に変わります。
知らないことや曖昧なことを変えることはできません。明確さは力です。明確さを得るには、深く掘り下げることが必要です。不快なことがあっても、自分自身に正直になる必要があります。
あなたは物語の中でどんな役割を果たしているでしょうか？あなたは今、あなたの物語の中でどのような感情を感じているでしょうか？この物語のどの部分がうまく機能しているでしょうか？どの部分があなたを妨げているでしょうか？自分の人生のストーリーを明確にしていきます。
『新しいストーリーを書き直す』
明確になったら、次は人生を変える新しい物語をデザインします。このステップでは、過去と現在を、あなたに起こるものではなく、あなたのために起こるものとして捉えます。この物語の中で、あなたはどのような役割で、新しい人生でどのように可能性を最大限に発揮するでしょうか？
賢明なリーダーでしょうか？チャンピオンでしょうか？それとも思いやりのある慈善事業に取り組んでいる人でしょうか？それともスターでしょうか？この新しい物語で、どんな新しい感情を経験して、その中でどのような目的を見つけるでしょうか？
また、それがあなたの生活や毎日の行動にどのような影響を与えて、一年中毎日より活気に満ちた感覚をもたらすでしょうか？
『力を与えるストーリーで人生を変える方法』
自分の潜在意識のストーリーを理解して、感情的な体験を通じて新しい意味のある物語を作り出して、信念や価値観と調和させます。
最後に、知識だけでは経験に代わることはできません。人生の物語をコントロールするためには、実際の行動が必要です。自分の物語を変えたい場合、コーチングを受けてください。具体的な行動が推奨されます。これが人生を変えるための有効な方法です。今日もいい日です。
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